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kintoneを活かした業務システム拡張。外部連携で実現できること

  • 5 日前
  • 読了時間: 9分

更新日:3 日前

kintoneは、ノーコードで業務アプリを作成でき、現場自身で改善を続けられる便利なプラットフォームです。

一方、活用が進むほど「この処理だけ自動化したい」「外部サービスともつなぎたい」といった“あと少し”の要望も見えてきます。

本記事では、kintoneの良さをそのまま活かしながら、外部システム連携によって業務の幅を広げる考え方を解説します。


kintoneを外部サービスや基幹システムと連携して業務を拡張する構成

はじめに:kintoneは便利だからこそ「あと少し」が見えてくる


kintoneの大きな魅力は、専門的なプログラミング知識がなくても、現場の担当者自身が業務に合わせたアプリを作れることです。


Excelや紙で管理していた顧客情報や案件情報、申請業務などをアプリ化し、実際に使いながら項目や運用を改善していく。一般的な開発で構築されたシステムでは開発会社へ依頼しなければならないような変更も、kintoneなら社内で対応できるケースが多くあります。


この「現場で改善を続けられること」は、kintoneの大きな強みです。


一方で、社内でkintoneを使いこなせるようになってくると、今度は別の要望が見えてきます。


「登録された内容を別のサービスへ自動で送りたい」


「契約内容に応じた複雑な料金計算まで自動化したい」


「社内だけではなく、お客様や取引先にも使ってもらえる仕組みにしたい」


「毎日行っている集計やデータ更新を自動化したい」


こうした要望は、kintoneを活用していく中で自然に生まれてくるものです。むしろ、kintoneによる業務改善が進んだからこそ、その先にある作業や、さらに改善したい部分が見えてきた状態ともいえます。


その場合、kintoneそのものを別のシステムへ置き換える必要はありません。


kintoneが得意な部分はそのまま活かし、kintoneの外に必要な仕組みを追加することで、今の運用を大きく変えずにできることを広げられます。



kintoneと外部システムは、それぞれの得意分野を活かす


kintoneを拡張するときに重要なのは、「すべてをkintoneだけで実現する」ことを目的にしないことです。


例えば、顧客情報や案件情報を管理し、担当者が日々入力・検索する部分はkintoneに非常に向いています。業務内容が変われば、社内でフィールドを追加したり、一覧を変更したりできるからです。


ここでいう「バックエンド」とは、利用者が直接操作する画面の裏側で、データ処理や業務ロジック、外部サービスとの連携などを担うシステム部分のことです。


一方で、複数の条件を組み合わせた複雑な計算や、外部サービスとのデータ連携、定期的な大量処理などは、外部のバックエンドシステムへ任せた方が構成を分かりやすくできる場合があります。


例えば、kintoneで契約情報を管理しているとします。


担当者はこれまで通りkintone上で契約内容を登録します。その情報をもとに外部システム側で料金を計算し、決済サービスへ処理を依頼し、結果だけを再びkintoneへ反映する、といった構成も可能です。


現場の操作はこれまで通りkintoneです。


裏側の複雑な処理だけを外へ切り出すことで、kintoneの使いやすさと個別開発の柔軟性を両立できます。



kintoneの「あと少し」を外部連携で解決できるケース


複雑な業務ルールを自動化したい


kintoneでは、標準機能やカスタマイズによってさまざまな業務を効率化できます。


ただし、業務が成長すると、単純な入力や計算だけでは済まない処理も出てきます。


例えば、顧客ごとの契約条件、利用期間、商品種別、割引条件などを組み合わせて請求額を決める業務です。


最初は担当者がkintoneを見ながら計算していても、件数が増えるにつれて「ここも自動化できないか」と考えるようになります。


このような複雑な業務ロジックは、外部バックエンドへ切り出すことで、処理内容を整理しやすくなります。


kintoneは現場が扱うデータや画面を担当し、計算や判定は外部システムが担当する、という役割分担です。


決済・LINE・会計システムなどと連携したい


kintoneを業務の中心として使っていると、「せっかくここにデータがあるのだから、ほかのサービスにも自動で反映したい」という要望も自然に出てきます。


例えば、kintoneに登録した情報をもとに決済処理を行ったり、処理結果をLINEなどで通知したり、会計システムへデータを渡したりするケースです。


こうした連携には、プラグインを利用する方法もあれば、APIを利用して外部システムと直接連携する方法もあります。要件によっては、定期処理やCSV連携の方がシンプルな場合もあります。


重要なのは、最初から大掛かりなシステムを作ることではありません。


既存のプラグインで十分なのか、少しカスタマイズすれば実現できるのか、それとも外部システムを作るべきなのかを見極めることです。


API連携を伴う場合には、正常にデータを送れることだけではなく、エラーが発生した場合の処理や、kintone側と外部サービス側のデータをどう一致させるかまで考える必要があります。


API連携開発については、別記事「API連携開発を外注するときに確認すべきポイント」でも詳しく解説しています。


定期的な集計や大量処理を自動化したい


kintoneを長く使っていると、蓄積されるデータも増えていきます。


すると、「毎朝このデータを集計している」「月末になると複数のアプリから数字を集めている」「外部から受け取ったデータを毎回手作業で登録している」といった作業が残ることがあります。


こうした処理は、人がkintoneを操作するのではなく、外部バックエンドから定期的に処理することで自動化できる場合があります。


特に、夜間処理や複数システム間の同期など、人が画面を操作する必要のない仕事は、外へ切り出すことでkintoneの画面やアプリ構成をシンプルに保ちやすくなります。



kintone連携で難しいのは「つなぐこと」より役割分担


外部連携というと、「APIでkintoneと接続できれば完成」と考えられがちです。


実際には、接続そのものよりも、その前の設計が重要です。


例えば、kintoneと外部システムの両方に顧客情報が存在するとします。


このとき、「住所を変更するときはどちらを変更するのか」「片方だけ更新に失敗したらどうするのか」「どちらの情報を正しいものとして扱うのか」が決まっていなければ、連携後の運用で困ることになります。


外部システム連携を考える際には、


  • 現場が直接変更したい情報は何か


  • 外部システムだけが管理すべき情報は何か


  • どこで処理を実行するか


  • 処理に失敗した場合にどう確認するか


といった役割を先に整理する必要があります。


「何をつなぐか」だけではなく、「それぞれに何を任せるか」を決めることが、長く運用できるシステムにするための重要なポイントです。



kintoneの外部連携でよくある失敗


同じデータを両方から変更できるようにしてしまう


kintoneと外部システムを連携する際に注意したいのが、同じ情報をどちらからでも自由に変更できる構成です。


一見便利ですが、更新のタイミングによって内容が食い違うと、「結局どちらが正しいのか」が分からなくなります。


そのため、データごとに管理主体を決めておくことが重要です。


例えば、「顧客情報はkintoneを正とする」「決済結果は決済システム側を正とし、kintoneには結果を表示する」といった具合です。


カスタマイズを積み重ねすぎて、誰も全体を把握できなくなる


kintoneは柔軟に拡張できるため、少しずつプラグインやカスタマイズを追加していくことがあります。


それ自体は問題ありません。


ただし、追加を繰り返した結果、「この処理がどこで動いているのか」「このフィールドを変更すると何に影響するのか」が分からなくなると、日々の改善がしづらくなります。


kintoneの良さは、現場が自分たちで改善できることです。


その強みを失わないためにも、複雑な業務ロジックまでkintone側へ抱え込まず、必要に応じて外部へ分離するという考え方が有効です。


作った後の保守範囲を決めていない


外部システムを追加すると、運用する対象も増えます。


例えば、kintone側のフィールド構成を社内で変更した結果、外部連携が動かなくなることも考えられます。


そのとき、kintone側を管理する人と、外部システムを管理する人のどちらが確認するのかが決まっていないと、障害時の対応に時間がかかります。


外部連携を導入するときは、開発内容だけではなく、「導入後に誰がどこまで管理するか」も合わせて決めておくことが大切です。



どこまでをkintoneに残すべきか


すべての案件に共通する正解があるわけではありませんが、一つの判断材料があります。


その処理を、今後も現場の担当者自身で変更したいかどうかです。


例えば、新しい管理項目を追加したり、一覧の表示を変更したりする作業は、現場で変更できるkintoneの良さを活かした方がよいでしょう。


一方で、決済処理や複雑な料金計算、複数システムをまたぐデータ同期などは、日常的に現場が変更するものではありません。


そのような処理は外部バックエンドへ切り出し、kintone側との境界を明確にした方が保守しやすくなるケースがあります。


「kintoneで実現できるかどうか」だけで判断するのではなく、「今後誰がその機能を管理・変更するのか」という視点で考えると、役割分担を決めやすくなります。



要件が固まっていなくても、まず整理から始められる


実際に外部連携を検討すると、


「これはプラグインでできるのか」


「API連携を作る必要があるのか」


「そもそも外部システムが必要なのか」


と判断できないことがあります。


その段階で、無理に開発内容を決める必要はありません。


まず現在のkintoneアプリや業務フローを確認し、どこに課題があるのかを整理する。その上で、標準機能や既存プラグインで解決できる部分と、個別開発した方がよい部分を切り分けていく方法があります。


調査や技術的な整理など、必要な部分だけを切り出して依頼することもできます。


開発ありきではなく、「何を作るべきか」を整理するところから始めることで、必要以上に大きなシステムを作ってしまうことも防げます。



kintoneを使い続けながら、バックエンド部分だけ相談する


バックエンド開発に特化したシステム開発会社 プレイリーソリューションズ合同会社では、kintoneを別のシステムへ置き換えることを前提としていません。


kintoneが向いている部分はそのまま利用し、複雑な業務処理や外部サービス連携など、バックエンド開発が必要な部分を組み合わせる形で対応しています。


当社自身も、社内システムでkintoneと外部システムを組み合わせて利用しています。そのため、kintoneを日常業務で使いながら、その外側へ必要な処理を追加していく考え方は、実際の運用を踏まえて検討できます。


Java / AWSを中心としたバックエンド開発や、API・決済連携、既存Webシステム改修などの経験をもとに、kintoneと外部システムの役割分担から整理します。


「kintone自体は社内である程度運用できている。でも、外部サービス連携や複雑な処理だけは自社では難しい」


という場合は、その部分だけをご相談いただくことも可能です。



まとめ:kintoneの良さを残したまま「あと少し」を実現する


kintoneは、現場が自分たちで業務アプリを作り、改善を続けられることに大きな価値があります。


だからこそ、外部システムを追加するときにも、その良さを壊さないことが重要です。


現場が日常的に変更したい部分はkintoneに残す。一方、複雑な業務ロジックや外部サービス連携など、専門的な開発が必要な部分は外へ切り出す。


この役割分担によって、kintoneの使いやすさを維持しながら、より広い業務へ活用できるようになります。


すでにkintoneを社内で活用していて、「あと少しだけできることを増やしたい」と感じている場合は、まず現在の運用と実現したいことを整理するところから検討してみてください。




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